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最近の円安と日本経済

3月までは1ドル=115円程度で長らく安定的な動きを見せていたドル・円相場ですが、この2か月で130円まで、たった2ヶ月で15円もの円安となってしまいました。

米ドル以外の通貨に対しても円は安くなり、円の独歩安といった感じがします。

原油高やロシアのウクライナ侵攻による小麦などのう産物の高騰とインフレの動きに加えて、アメリカは景気を引き締めるために金利の引き上げ政策を取りました。

一方で日本は、政府や日銀が口先だけだは「急激な円安は好ましくない」という発言はするものの、具体的な手段は何も取らずむしろ日銀は金利をこのまま据え置くという方針を発表しました。

 

これによって、日米の金利差がさらに拡大するという見方からドルが買われ円が売られて今回のような急激な円安となってしまったのです。

弊社では常日頃から円だけで資産を持っていては危険だからという思いで、外貨の保険や積立商品を推奨していますので、ここ数日はお客様からも不安やご相談が増えてきています。外貨建て商品は、例えば米ドルで契約すると毎月300㌦、とドルベースでは支払金額は変わりませんが、円安になることによって円換算した時の支払が増えていくのです。

1ドル100円であれば、300㌦は3万円ですが、130円ともなると3万9千円で4万円近くになってしまいます。お客様の不安はこの勢いで140円、150円と円安が進んでしまったら支払いが困難になる、ということを心配しています。

ですが、逆に考えるとそれまで長い期間115円のレートで積立てきたものは130円になることによって、為替差益が発生しているのです。

この間のような短期で急激な動きは長続きしないと思いますが、いずれにせよ、今の経済状況を分析すると円高に反転する材料はほとんど見当たらないと思います。円安は輸入物価にも影響しますのでただでさえ値上がり傾向だったエネルギーや少量品は更に価格上昇に向かうことになります。

ドル投資は確かに負担が重くなるかもしれませんが、だからと言って円しかもっていなければこの価格上昇をただただ受け入れるしか手段がなく、結局は支出の増加につながっていきます。

頑張って収入を増やして、どっちみち負担が増えるのであれば将来価値の高くなるところにお金を再配置する、という考え方はいかがでしょうか?

収入が減りさえしなければ、元本さえ割れなければ、という考え方はもう通用しない時代になりました。殖やさなければ価格の上昇で資産が目減りしてしまう、そんな時代を生きていかなければならない、というのが今の日本経済の状況だと思います。